君になれ

ふわっとした社会人の日常を綴るブログ

I know.

 

f:id:n7smr:20180415213709j:plain

「大丈夫、わかってるよ」

 

って言えるくらいには大きくなったかね。

 

母との今日の会話。

 

 

私の根っこは両親と幼稚園の教育からできてる

そう思った今週末。

 

大体ブログを書きたくなるのは

実家に帰省をした後

福岡に戻る新幹線は、

やけにいろいろ浮かぶ。

 

 

今回の帰省の目的は法事への参加。

だから、あまり期待もしてなかった。

 

金曜日の仕事終わりに最終の新幹線に乗り

座布団準備とか、お茶準備、誘導とか、

なるべくサポートできるように動く。

それくらいの頭で帰った。

 

 

でも、思った以上に興味深くて面白かった。

 

今回の1番のお土産は

「学ぶこと、教育」について

以前の自分にはわからなかったことが

少しわかるようになって、

理解できるようになって、

「あ、面白い」

と思える時間を過ごした。

 

 

働き始めるまでは、自分が教育に関わるとは正直微塵も思っていなかったし、

教育に関して思い入れも興味もあまりないと思っていた。

 

 

法事に来てくださった方たちを玄関で迎え

「本日はありがとうございます。」

1人1人に伝えては家の中に入ってもらう。

 

最後にお寺さんが来られた。

我が家がお世話になってるお寺さんは、

私の通っていた幼稚園の園長先生。

 

だから私の中では、お寺さんというより

"園長先生"という存在の人と数年ぶりに再会した。

 

 

園長先生は、本当にいつも良い表情をされている。

顔を見ただけで安心してしまうような

あったかくて優しい人柄が滲み出ている。

 

昨日は、玄関口で挨拶をしてすぐに

私と母に1冊ずつ本を下さった。

多くを語らず「良かったら読んでみて」と。

 

私と母はきょとんとしてそれぞれが貰った本を見る。

そしてひとこと言葉を交わす。

 

「なんか、やっぱり園長先生すごいよねぇ。」

 

f:id:n7smr:20180415213739j:plain

 

何年も会ってないのに、なぜわかるのだろう。

自分の手にある本を見つめてそう感じた。

 

 

母に贈られた本は、言葉のない犬の絵本。

鉛筆の線のみで描かれた少し荒々しいタッチの犬。

それだけなのに、感情が伝わってくる不思議な本。

 

 

私に贈られた本は、相手と自分を知るための本。

子どもとあなたの伸ばし方説明書。

今自分が研修で学んでいる内容と重なる。

そして私がいま特に興味を持っている分野。

 

 

…いやぁ、すごいや。

 

 

園長先生の園児への接し方は

個性を認め、自由にのびのびと、という感じ。

 

 

泣きながら幼稚園に来る子どもを心配する親御さんに

「泣きながら幼稚園来たってええんよ。大丈夫。

泣かん子がええ子?泣く子は悪い子かね?」

 

そう伝えるのだそう。

 

 

幼稚園で英語を学ばせたいという親御さんがいる

「うーん、そうね。でも幼稚園で学べることは他にもたくさんたくさんあるよ?」

 

そう伝えてみるのだそう。

 

 

あれは良い、これはダメ

そう伝えるのではなく

 

考える時間をくれる接し方を先生はしてくれる。

 親にも、子にも。

 

そんな人のもとで育った時間は

きっと私の根っこを作ってる。

いまそれが大きな根っこになって

しっかりと地に立てている、そんな気がした。

 

 

法事のお礼にお寺にご挨拶に行った帰り際

どうしても伝えたくて、園長先生に言った。

 

 

『この幼稚園で園長先生に育てて頂いたおかげで、私の強みは好奇心だと言えるようになりました。

福岡に出て、だいぶ強くなりました。そんな福岡で人にしかできない教育の分野でAIに負けない仕事をしてきます。』

 

 

身近な人にそうはっきりとしっかりした声で言えたのは、きっと園長先生が初めてだ。

 

園長先生は、満面の笑みで握手をして下さって

『そうか、いっぱい学んでおいで』

そう言って送り出してくれた。

 

 

ああ、やっと言えた。

 

って思った自分が居た。

 

 

否定されるのが怖かったから

はっきりと口に出せなかった言葉を

伝える場所をくれた先生を尊敬してるし

 

あーかっこいいな。

そんな大人になりたいなと思った。

 

 

そういえば社会人2週間の、ふとした日常の一時。

 

 

2018.4.15 maru